山東京伝の馴染みの花魁・菊園とは?大河ドラマ「べらぼう」に登場!

NHK大河ドラマ「べらぼう」2025年9月28日放送の第37回から、山東京伝(北尾政演/古川雄大)の馴染みの花魁・菊園が登場します。演じるのは元宝塚歌劇団雪組トップスター・望海風斗さんです。華やかな吉原の遊郭を舞台に、山東京伝の人生を彩った女性のひとりがドラマに登場することで、大きな注目を集めています。
菊園とはどんな女性?
菊園は、吉原の扇屋に所属した元遊女。年季が明けた後も番頭新造として働いていた才色兼備の女性です。江戸の戯作者・山東京伝(北尾政演)の心をつかんで離さない存在でありのちに政演の妻となりました。
彼女の存在は、ただの「遊女」以上の意味を持ちます。吉原の花魁たちは当時、文人や浮世絵師たちと交流し、文化的な影響を与える役割も担っていました。京伝にとって菊園は、人生の伴侶であると同時に、創作のインスピレーションを与える存在でもあったのです。
大河ドラマ「べらぼう」での菊園の登場
史実では寛政2年(1790年)2月、暗い話題が続いた耕書堂に久しぶりの吉報がもたらされます。それが、政演の結婚話。相手こそがかねてより馴染みだった菊園でした。
祝宴の場には、扇屋の人気花魁・花扇や、菊園の妹で花魁・滝川も姿を見せ、吉原の華やかな世界が広がります。ところが、花扇はかつて蔦屋重三郎の妻・ていにとって苦い因縁を持つ人物。ていのかつて夫の遊郭通いで丸屋を手放さざるを得なかった原因はこの花扇に入れあげてしまったからでした。宴は一触即発の空気に。
その緊張を救ったのは、意外にも次郎兵衛の大きな「おなら」。「今のは春町先生からの祝の屁だ!」と場を和ませ、次第に笑いに包まれるという、江戸らしいユーモアが描かれそうです。
望海風斗さんの演じる菊園
今回、菊園を演じるのは元宝塚歌劇団・雪組トップスターの望海風斗さん。宝塚時代から高い歌唱力と存在感で知られ、退団後も舞台を中心に活躍してきました。花魁という華やかさと、妻として夫を支える強さ。その両面を表現できる望海さんの配役は、多くのファンからも「ぴったりだ」と期待されています。望海さんはドラマ出演にあたり「このたび、NHKの大河ドラマに初出演させていただくことになりました。歴史ある大河の世界に出演させていただくことは、大変嬉しく、そして身の引き締まる思いです。政演(山東京伝)との二人の関係性がコミカルで面白く描かれていますので、どうぞ楽しみにご覧いただけたら嬉しいです」と話しています。
史実の菊園と京伝との関係
史実でも、寛政2年に京伝と菊園は結婚したとされています。遊郭文化の中で出会ったふたりの縁は、のちに京伝が「手鎖五十日の刑」に処される苦難の時代にも続いていきました。
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寛政3年:京伝、手鎖五十日の刑を受ける。菊園は生活を支える存在に
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寛政5年:京伝が銀座に「京屋伝蔵店」を開店するが、菊園が病死
短い結婚生活ながら、京伝の人生において大きな存在であったことがうかがえます。
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菊園が象徴するもの
菊園は、吉原という「華」と、幕府の出版統制に揺れる「影」の時代をつなぐ象徴的な存在です。遊郭文化を背景にしながら、山東京伝という戯作者を支え、彼の創作活動に寄り添った女性。大河ドラマ「べらぼう」では、彼女の登場が物語に一層の華やかさと深みを与えることでしょう。
まとめ
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菊園は吉原扇屋の元遊女で、のちに山東京伝の妻となった女性
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大河ドラマ「べらぼう」では望海風斗さんが演じ、第37回から登場
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祝宴の場での人間模様や、蔦重の妻・ていとの因縁が描かれる?
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史実でも京伝を支えた重要な存在であり、彼の人生に深い影響を与えた
華やかな遊郭文化の中で、ひとりの戯作者の人生を支えた菊園。彼女の登場は、大河ドラマ「べらぼう」に新たな魅力を加える重要なエピソードとなるでしょう。
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